
        2011年5月8日
        
        
          sakusaku 2011年5月8日
           in 化石,穂別,穂別博物館
        
        
          
           現在、北海道で発見されている恐竜化石は、公式に確認されているものは以下の3点です。
(1)ノドサウルス類(夕張市産)
鎧竜(アンキロサウルス類)の仲間です。頭骨の一部が発見されています。
(2)カモハシ竜類(小平町産)
鳥脚類(ハドロサウルス類)の仲間です。腰の骨や足の骨の一部が発見されています。
(3)テリジノサウルス類(中川町産)
獣脚類の仲間です。指の骨の化石が発見されています。
  穂別で化石が多数発見されているクビナガリュウ、モササウルス、ウミガメなどは恐竜とは異なるグループに含まれます。
          
          
          
         
        
          2011年5月8日
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        2011年5月8日
        
        
          sakusaku 2011年5月8日
           in 化石,穂別,穂別博物館
        
        
          
           最近では、恐竜とは「トリケラトプスと鳥類の最も近い祖先から生まれた子孫全て」と定義されています。
 言い換えると、「鳥盤類(トリケラトプス)と竜盤類(鳥類)の分岐点にあたる共通祖先から生まれた動物全てが恐竜である」となります。
 このことから、次のことが分かります。
(1)恐竜は単系統群である
 恐竜は、単系統群(ある祖先とその子孫全てを含む種の集合体)であり、分類学(分岐分類学)における正式なグループです。
(2)恐竜は2グループからなる
 恐竜は、鳥盤類(トリケラトプスなど)と竜盤類(ティラノサウルス、鳥類など)の2グループからなります。
(3)鳥類は恐竜の直系の子孫である
 現在も生きている鳥類は、恐竜の直接の子孫です。すなわち恐竜の大部分は白亜紀末期(約6550万年前)に絶滅してしまいましたが、その一部のものは鳥類として現在も生き延びていることとなります。

現在の鳥類(鵡川河畔のトビ)
          
          
          
         
        
          2011年5月8日
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        2011年4月30日
        
        
          sakusaku 2011年4月30日
           in 化石,穂別,穂別博物館
        
        
          
           カメは恐竜ではありません。カメを恐竜だと思う人はあまりいないかも知れませんが、念のため。
 頭の骨の特徴から、カメは原始的な爬虫類に近いと、古くから考えられてきました。しかし最近では、恐竜に近いグループであるとする考えもあります。
 カメがこの地球上に誕生したのは、2億年以上も前の三畳紀のことです。最初の恐竜が誕生したのと同じ頃でした。
 最初のカメは陸上生活をしていたと考えられています。海洋で生活するウミガメが誕生したのは、それから1億年以上もたった、約1億年前の白亜紀のことでした。
 カメの仲間は恐竜と同じ時代を生き、白亜紀末期に恐竜が絶滅した後も生き延び、現在も生きています。
 甲羅で身を守り、エネルギー消費を最小限に抑えたカメの姿は、動物の成功した一つの例であるとさえ言われています。

ウミガメ化石復元骨格(手前)(穂別博物館)
          
          
          
         
        
          2011年4月30日
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        2011年4月30日
        
        
          sakusaku 2011年4月30日
           in 化石,穂別,穂別博物館
        
        
          
           モササウルスは恐竜ではありません。
 大きな口に鋭い歯。見た目はまるで恐竜のようですが、モササウルスは恐竜ではありません。
 現在の爬虫類は、「ヘビ・トカゲ」「ワニ」「カメ」「ムカシトカゲ」という大きく4つのグループに区分されています。
 モササウルスはこの中で、ヘビ・トカゲの仲間であると考えられています。
 ヘビ・トカゲと恐竜は異なったグループなので、モササウルスは恐竜ではありません。
 現在の爬虫類の中では、ワニが恐竜に最も近いと考えられています。
 モササウルス類がヘビとトカゲのどちらに近いのかは、まだ結論が出ていません。
 頭の骨の特徴がオオトカゲに似ていることから、古くからトカゲに近いと考えられてきました。しかし最近では、あご関節の特徴などから、ヘビに近いとする考えもあります。
 恐竜ではなくても、当時の海の「暴れ者」であったことは間違いないようです。

モササウルス類復元模型(穂別博物館)
          
          
          
         
        
          2011年4月30日
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        2011年4月28日
        
        
          sakusaku 2011年4月28日
           in 化石,穂別,穂別博物館
        
        
          
           クビナガリュウは恐竜ではありません。
 「恐竜」とは、分類学上の正式な用語であり、爬虫類のうちの特定のグループのみを指す言葉です。
 クビナガリュウはこのグループに含まれないため、恐竜ではありません。
 クビナガリュウを恐竜と呼ぶのは、ヘビのことをワニと呼ぶのと同じようなことです。
 同じ理由から、モササウルスや魚竜、ウミガメ、翼竜なども恐竜ではありません。
 恐竜は中生代を通じて陸上で繁栄した爬虫類ですが、当時の陸上の爬虫類全てが恐竜ではありません。
 クビナガリュウ、魚竜、モササウルス、ウミガメなどは、「海棲(海生)爬虫類」と呼ばれることがあります。
 海棲爬虫類とは、「海に棲息(生息)していた爬虫類」という意味です。この中には祖先の異なるさまざまなグループが含まれていて、分類学上の正式なグループではありません。
 また、同じように「海竜」という言葉が使われることもありますが、これも正式な用語ではありません。
 「恐竜」という言葉は良く知られているために色々な場面で使われることがありますが、正しい使い方であるのか注意して頂ければと思います。

ホベツアラキリュウ全身復元骨格(穂別博物館)
          
          
          
         
        
          2011年4月28日
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