ホッピーだよりNo. 406(低解像度)(pdf)
(高解像度のpdfは博物館HPに掲載します。
http://www.town.mukawa.lg.jp/2407.htm)
展示資料アンモナイト2点の盗難と発見について
博物館収蔵資料の紹介18 女神のように美しいアンモナイト むかわ町穂別産のゴードリセラス・イズミエンゼ
の紹介をしました。
最初の発見(HMG-1747:Baculites regina):苫小牧市からむかわ町穂別に帰省中の小学生が7/28(土)16:30ごろに博物館敷地内(植木や砂利のある場所)に落ちているのを発見し持ち帰る*。8/4(土)の新聞報道で、盗難された化石であることに気がつき、9:30ごろに博物館に化石を渡す。
第2の発見(HMG-1720: Tetragonites terminus):8/4(土)12:05ごろに、最初に発見した場所で、小石一つ一つを持ち上げて探す中で、最初の発見をした小学生がもう一つのアンモナイトも発見する。
発見・回収されたアンモナイト2点(pdf)
発見された資料の状態:大きな傷などは見受けられず、資料としてはほぼ完全な状態で発見された。ただし、修正液と細いマジックで記入した当館の標本番号が削られていたため、軽いイタズラで標本を持ち出したのではなく、窃盗を目的とした行為であったと推測される。
発見された資料の状態:標本番号を記していていた部分(修正液を塗布した部分)が削られていた。(pdf)
*8/3付けの博物館の発表では、盗難された日時を7/29(日)、もしくは7/30(月)としていましたが、それよりも前に盗難されていたと思われます。
盗難されたアンモナイトが入っていたガラスケース内に残されていた指紋の大きさから、犯人は大人であると推測しています。
盗難された日時:7/29(日)もしくは7/30(月)の博物館開館時間内
盗難判明の経緯:7/30(月)の閉館作業・清掃中に当館職員が発見。7/28(土)の閉館作業中には異変がなかったことが確認されているので、その後の2日間のいずれかで盗難にあったと推測される。
盗難された資料:アンモナイト2点 むかわ町穂別博物館研究報告第32号掲載論文(An early Maastrichtian (latest Cretaceous) ammonoid fauna from the Soya Hill area, Hokkaido, northern Japan. Yasunari Shigeta, Masataka Izukura, and Yukiyasu Tsutsumi)で図示されているHMG-1720: Tetragonites terminus(論文中Fig. 17I-L);HMG-1747:Baculites regina(論文中Fig. 23Y-AC)
北海道で始めて確認されたゴードリセラス・イズミエンゼ(アンモナイト)帯下部(白亜紀末マーストリヒチアン期)のアンモナイト群(ホッピーだよりNo. 388)
盗難されたアンモナイト2点(左:HMG-1720 Tetragonites terminus;右:HMG-1747 Baculites regina【棒状のアンモナイト】)(学術論文で図示のため標本をホワイトングした状態の写真)(pdf)
盗難の状況:鍵付のガラスケースの天板を動かし、鍵受けを脱落させる。展示ケース上部のガラスを持ち上げる形でアンモナイト2点を盗難。
盗難前の展示状況(pdf)
盗難された状況(pdf)
盗難状況説明(pdf)
被害届の提出:8/1(月)に被害届を苫小牧警察署に提出。犯人がガラスケース天板を持ち上げた際にガラス天板内側に付いた指紋を採取。
博物館に展示している資料は、当館およびむかわ町の財産であるだけでなく、広く一般の方に見学してもらうものです。それだけでなく、今回盗難された資料は、穂別博物館研究報告(学術論文)に掲載されたものであり、研究で発見された新知見の証拠となるものです。このような資料は永年保存をし、世界各地の研究者からの照会にも対応すべきものです。
このような資料が、今回盗難されたことは関して、強い憤りを感じ、かつ遺憾に思います。匿名で構わないので、盗難した資料を返却することを強く要望します。
また、今回はガラスケース内の鍵受けの接着が経年劣化していたこともあり、結果として盗難を許す形になってしまったことを標本寄贈者で論文著者の伊豆倉正隆氏(札幌市)、論文著者の重田康成氏(国立科学博物館)・堤之恭氏(国立科学博物館)、むかわ町民ならびに当館の利用者の皆様に深くお詫びします。今後は事故防止のため、職員による巡回を増やすとともに、展示資料の管理と展示方法について改めて見直しを行い、再びこのような事故が起きないように努めます。
むかわ町穂別博物館
ポスター(pdf)
7/20(金)~ 12/2(日)(会期中休館日あり) @むかわ町穂別博物館特別展示室 常設展観覧料のみで観覧可
この数年で寄贈された資料を約280点を展示。
複数の大型アンモナイト、北海道各地のアンモナイト、海外のアンモナイト、クリーニング前の脊椎動物化石を展示しています。
2018年7月17日
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ホッピーだよりNo. 403(低解像度)(pdf)
(高解像度のpdfは博物館HPに掲載します。
http://www.town.mukawa.lg.jp/2407.htm)
2017年度の寄贈資料 伊豆倉正隆氏(札幌市)コレクション
むかわ町天然記念物紹介 ケントリオドン・ホベツ
のお知らせをしました。
2018年5月31日
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