盗難された日時:7/29(日)もしくは7/30(月)の博物館開館時間内
盗難判明の経緯:7/30(月)の閉館作業・清掃中に当館職員が発見。7/28(土)の閉館作業中には異変がなかったことが確認されているので、その後の2日間のいずれかで盗難にあったと推測される。
盗難された資料:アンモナイト2点 むかわ町穂別博物館研究報告第32号掲載論文(An early Maastrichtian (latest Cretaceous) ammonoid fauna from the Soya Hill area, Hokkaido, northern Japan. Yasunari Shigeta, Masataka Izukura, and Yukiyasu Tsutsumi)で図示されているHMG-1720: Tetragonites terminus(論文中Fig. 17I-L);HMG-1747:Baculites regina(論文中Fig. 23Y-AC)
北海道で始めて確認されたゴードリセラス・イズミエンゼ(アンモナイト)帯下部(白亜紀末マーストリヒチアン期)のアンモナイト群(ホッピーだよりNo. 388)
盗難されたアンモナイト2点(左:HMG-1720 Tetragonites terminus;右:HMG-1747 Baculites regina【棒状のアンモナイト】)(学術論文で図示のため標本をホワイトングした状態の写真)(pdf)
盗難の状況:鍵付のガラスケースの天板を動かし、鍵受けを脱落させる。展示ケース上部のガラスを持ち上げる形でアンモナイト2点を盗難。
盗難前の展示状況(pdf)
盗難された状況(pdf)
盗難状況説明(pdf)
被害届の提出:8/1(月)に被害届を苫小牧警察署に提出。犯人がガラスケース天板を持ち上げた際にガラス天板内側に付いた指紋を採取。
博物館に展示している資料は、当館およびむかわ町の財産であるだけでなく、広く一般の方に見学してもらうものです。それだけでなく、今回盗難された資料は、穂別博物館研究報告(学術論文)に掲載されたものであり、研究で発見された新知見の証拠となるものです。このような資料は永年保存をし、世界各地の研究者からの照会にも対応すべきものです。
このような資料が、今回盗難されたことは関して、強い憤りを感じ、かつ遺憾に思います。匿名で構わないので、盗難した資料を返却することを強く要望します。
また、今回はガラスケース内の鍵受けの接着が経年劣化していたこともあり、結果として盗難を許す形になってしまったことを標本寄贈者で論文著者の伊豆倉正隆氏(札幌市)、論文著者の重田康成氏(国立科学博物館)・堤之恭氏(国立科学博物館)、むかわ町民ならびに当館の利用者の皆様に深くお詫びします。今後は事故防止のため、職員による巡回を増やすとともに、展示資料の管理と展示方法について改めて見直しを行い、再びこのような事故が起きないように努めます。
むかわ町穂別博物館