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むかわ竜」で絞込み
・ 2014年7月1日

ホッピーだより(博物館だより)No. 356

穂別博物館 2014年7月1日 in アンモナイト,イベントお知らせ,ホッピーだより(博物館だより),むかわ竜,展示

ホッピーだより(博物館だより)No. 356を発行しました。

ホッピーだよりNo. 356(低解像度)
(pdf)
(高解像度のpdfは博物館HPに掲載します。http://www.town.mukawa.lg.jp/2407.htm

穂別産 白亜紀末の新種アンモナイト アナゴードリセラス・コンプレッサムを発表

ミニ展示 穂別産白亜紀末の新種アンモナイト アナゴードリセラス・コンプレッサム展

特別展示 穂別恐竜発掘展

ほべつ恐竜デー

のお知らせをしました。

2014年7月1日 | コメント(0)


・ 2014年6月3日

むかわ町穂別での恐竜発掘③

穂別博物館 2014年6月3日 in むかわ竜,広報むかわ

骨化石クリーニング前
クリーニング前の骨化石。ノジュール断面の黒い部分が骨化石。

恐竜の発見


 2003年4月9日、むかわ町穂別に在住で化石の収集を趣味とする堀田良幸さんは、散歩の延長で、アンモナイトが出る沢沿いを歩いていました。そのときに、崖が少し崩れている場所でノジュールという硬い岩石を見つけました。ノジュールとは、化石の入っていることの多い岩石で、多くのものは石灰分が濃集したものです。堀田さんが発見したノジュールの断面には脊椎動物の骨の断面が見えていました。堀田さんは最初「ワニの骨かもしれない」と考え、それが希少なものであることから、穂別町立博物館(当時)に寄贈しました。
 博物館は、その化石について首長竜の尾椎骨(尾の骨)であると考えました。しかし、博物館では他にも重要な化石についての調査を進めていたため、この化石の余分な岩石を取り除くクリーニング作業は、後回しにされていました。
 2010年に首長竜の専門家の佐藤たまき先生(東京学芸大学)が穂別博物館に来られ、いくつかの首長竜化石の観察をされました。堀田さんが採集・寄贈した化石は、学会などで報告できる価値のあるものだとの指摘を受けたので、博物館がクリーニング作業を始めました。次の年の2011年にも佐藤先生が穂別博物館に来られ、その化石を観察されました。クリーニングが進んではじめて分かったのですが、その化石は首長竜のものではなく、恐竜のもののようだということが分かってきました。この化石が恐竜だとしたら、穂別地域で初めての産出記録で、北海道内でも4例目のとても希少なものとなります。このとき、佐藤先生は、この化石が研究対象の首長竜でなかったのでガッカリしたそうですが、その横で対応していた博物館の櫻井和彦学芸員は、喜びを隠しきることができず、小さくガッツポーズをしていたそうです。
(穂別博物館 学芸員 西村智弘)



(広報むかわ2014年6月号より) 広報むかわ
広報6月ウラ

2014年6月3日 | コメント(0)


・ 2014年5月13日

むかわ町穂別での恐竜発掘②

穂別博物館 2014年5月13日 in むかわ竜,広報むかわ,陸生カメ

アノマロケリス
恐竜の発見にいたる背景②


 穂別博物館では、集まった希少な脊椎動物化石についてのクリーニング(整形)作業を継続的に続け、それらの調査研究を進めてきました。その結果、近年までに蝦夷層群産の海生(海にすんでいた)脊椎動物化石の首長竜が29個体、モササウルス類が11個体、ウミガメが41個体も収集されました(断片的なものも含む)。これらは国内の白亜紀脊椎動物化石コレクションとして、質・量ともにトップクラスのものです。こうした資料には新属や新種とされたものもあり、また現在も研究中で、世界的にも注目されているものも含まれています。加えて、海生のアンモナイトなどもたくさん収集され、一部のものは新種として報告されています。
 これらが産した穂別地域の蝦夷層群は、海成層(海でたまった地層)であるため、そこから産するのは、ほとんどが海生の古生物で、ごく稀に陸生(陸にすんでいた)の古生物が産します(陸生の植物化石は例外で、植物片はたくさん産します)。穂別地域の蝦夷層群からは、これまでに陸生の脊椎動物が一例(陸生カメ;アノマロケリス・アングラータ、2001年に新属新種として報告)だけ知られていました。サハリンから北海道にかけて分布する蝦夷層群全体についてみても、陸生の脊椎動物の産出はきわめて稀です。陸生の恐竜は、これまでにシネゴルスク(川上炭鉱)、中川、小平、夕張からそれぞれ1個体のみが産していただけです。こうしたことから、穂別地域からも恐竜化石が産する可能性はありましたが、その期待はきわめて薄いものだと考えられてきました。(穂別博物館 学芸員 西村智弘)



(広報むかわ2014年5月号より) 広報むかわ
No98

2014年5月13日 | コメント(0)


・ 2014年5月1日

ホッピーだより(博物館だより)No. 354

穂別博物館 2014年5月1日 in アンモナイト,ホッピーだより(博物館だより),むかわ竜

ホッピーだより(博物館だより)No. 354を発行しました。

ホッピーだよりNo. 354(低解像度)
(pdf)
(高解像度のpdfは博物館HPに掲載します。http://www.town.mukawa.lg.jp/2407.htm

最近の主な寄贈資料の紹介
 白亜紀マーストリヒチアン期前期のディプロモセラス(アンモナイト)
 白亜紀マーストリヒチアン期前期のパキディスカス(アンモナイト)
 世界で最高の保存状態のダメシテス・アイヌアヌス(アンモナイト)
2013年の寄贈資料
恐竜化石尾椎骨を常設展示に追加

についてのお知らせをしました。

2014年5月1日 | コメント(0)


・ 2014年4月25日

むかわ町穂別での恐竜発掘①

穂別博物館 2014年4月25日 in クビナガリュウ,むかわ竜,広報むかわ

図1

恐竜の発見にいたる背景

 2013年9月からむかわ町穂別で恐竜の発掘が始まりました。第二次発掘は2014年9月に予定されています。これから数回にわたって、恐竜の発見にいたる背景や発掘について紹介します。
 むかわ町北部の穂別地域には主に白亜紀の海成層(海でたまった地層)からなる蝦夷(えぞ)層群とよばれる地層が分布します。穂別地域では白亜紀の中ごろから後期にあたる約9,900万年前から約7,000万年前の地層が露出しています。白亜紀末(約6,600万年前)には恐竜・首長竜・アンモナイトなど多くの生物が絶滅しました。蝦夷層群からは、こうした絶滅してしまった古生物(こせいぶつ)の化石が産することで有名です。
 蝦夷層群から産する化石・古生物の研究は古くから行われてきました。穂別地域での最初の研究は、1903年のアンモナイト数種類が新種として報告されたものです。その後も1950年代や1970~90年代を中心にアンモナイトやイノセラムス科二枚貝について多くの研究が行われてきました。
 1975年に穂別市街に在住する荒木新太郎さんが穂別地域北部の長和で、のちにホベツアラキリュウ(愛称ホッピー)と名づけられる首長竜を発見し、未回収の部分について、(旧)穂別町が中心となって1977年に発掘を行いました。この首長竜を町に保存し展示することを目的として穂別町立博物館(2006年にむかわ町立穂別博物館に名称変更)が1982年に建設されました。この発見が注目されたことと、博物館が設立されたことで、希少な脊椎動物化石が地元の方々の協力や博物館の活動などによって、多数集まるようになってきました。(穂別博物館 学芸員 西村智弘)



(広報むかわ2014年4月号より) 広報むかわ
広報むかわ97

2014年4月25日 | コメント(0)

むかわ町穂別博物館 (Hobetsu Museum)

〒054-0211 北海道勇払郡むかわ町穂別80-6
80-6, Hobetsu, Mukawa town, Hokkaido, 054-0211, JAPAN
電話・FAX 0145-45-3141 (TEL/FAX 81-145-45-3141)
http://www.town.mukawa.lg.jp/1908.htm
E-mail: hakubutukan[at]town.mukawa.lg.jp