「胆振管内ししゃも漁振興協議会」
2年ぶりのふ化事業
※ふ化事業とは、ししゃもの資源安定化のため執り行われている。
ふ化方法はふたつの方式がある。
一、自然産卵方式
一、大量孵化方式、
●自然産卵方式
水槽の中に砂利を敷いてその中に雄と雌を放流し、河川の中と同
じ条件で産卵してもらう、産卵が終わったころを見計らって、砂
利についた卵をザルにのせて管理する。
●大量ふ化方式
雌を人間の手で卵を取って、雄の精巣を取り、それをつぶして人
口精漿を用い、受精させる。そうすることによって雄自体は大量
に使わなくて済む。それを大量孵化器の中に収容する。
写真:ししゃもを放った水槽。
今年の鵡川河口での新魚捕獲、魚をとったのは、11月16日と
17日の2日 間、約12,000匹。雄が4,750匹、雌が7,350匹。ふ化
場に収容するとき、人間の手でオス、メスに分け、雄1、雌2、の
割合で放つ。1対2になるように、6本の水槽に振り分け収容した。
ししゃもの孵化は来年3月中旬頃から始まります。
写真:水槽の水は川水が循環して自然に近い環境にししゃもはいる。
写真:ししゃもが産卵。
今回は自然産卵方式だけで、現在、孵化場に魚をいれている。去
年は、網を敷くときの川の状態が良くなく、1日2回から3回挑戦し
たが、ししゃも自体が取れず、断念した。事業自体は昭和36年くら
いから始まり、いろいろな手法を取り入れながら現在に至る。
平成に入ってから胆振ししゃも協議会でふ化場の管理しています。
ししゃも漁について、今年のししゃも不漁の原因のひとつとされ
ている海水温、海が荒れたりしないと下の冷たい水と混ざらないた
め、ししゃもが好む水温まで下がらない。年々ずっと水温の高い状
態が続いている。
来年は「ししゃも漁の始める時期を遅らせるといいのではないか」
というのが浜のこえ、今年は早すぎたのか…と感じている。ししゃも
漁を遅らせることを検討中。と来季のししゃも漁に期待を寄せた。
■胆振管内ししゃも漁業振興協議会(事務局・鵡川漁協)