今回の発掘で最大の約700kgの化石入り石こうジャケット(右)を採集しているところ。
むかわ町穂別での恐竜発掘⑨ 2014年の第二次発掘①
2013年の第一次発掘に続いて、白亜紀末のハドロサウルス科恐竜化石の第二次発掘を2014年9月4日から9月30日までの計21日間(雨天等中止、週1日休み)行いました。発掘参加者は東京大学・東京学芸大学・筑波大学の学生がそれぞれ数日間参加された以外は、2013年の参加者とほぼ同じで、参加人数は毎回10数名以上と増えました。
今回は第一次発掘よりも発掘参加者が増えたことに加えて、発掘が2年目になり作業の進め方が分かっていたことや、昨年の反省に基づいて道具などの工夫をする期間があったこと、事前に崖を大きく掘削したことで作業スペースが広くなったことなどによって、発掘の進行が第一次発掘よりもかなり早くなりました。また、発掘作業で、巨大な石こうジャケットを取れるようになりました。現地での細かい発掘を省略して恐竜化石を岩石ごと大きく持ち帰ったことになりますので、その分だけ発掘が早く進みました。
掘削をしていない部分に残りの恐竜化石が埋没している可能性もありますが、2014年の第二次発掘では、発掘中に見えていた骨・歯化石や骨化石入りの石灰質ノジュールをすべて採集しました。採集した化石の数量は、第一次発掘の約2倍で化石を含む岩石の総量は約4トンになりました。
(広報むかわ2014年12月号より) 広報むかわ
2014年12月2日
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