恐竜化石を含む地層面を下位(写真の右側)と上位から掘っているところ。左はバックホウ。
恐竜の発掘
2013年9月2日から最長で約1ヶ月間の予定で第一次穂別恐竜発掘を始めました。発掘には穂別博物館の学芸職員3~4名、重機操縦士1名、小林快次先生(北海道大学総合博物館)、北海道大学の学生3~4名と北海道大学総合博物館のボランティア数名が主に参加し、毎回10名前後で発掘をおこないました。
発掘では化石に近づくにつれて,細かい道具を用います。地層を掘削する道具として大きいものから、バックホウ(重機)、削岩機、ツルハシ、ピックハンマー、小さいハンマーとタガネやアイスピック、デンタルピック(歯科で使う道具)を使って発掘を行いました。
発掘が始まる前から分かっていたことですが、今回の恐竜が産した地層は、ほぼ垂直です。約7,200万年前には水平だった地層が、その後の地殻変動で垂直に立つように変化したのです。地層がほぼ垂直に立っていることで、一度に発掘できるスペースが限られます。また、発掘では骨化石を地層ごと取り出すので、取り出すまでの間にそれらが倒れないようにする注意と手間がかかりました。
発掘が進むと恐竜が埋没している地層から、2003年に発見された尾椎骨の続きの部分などが続々と出てきました。
(広報むかわ2014年8月号より) 広報むかわ