モササウルスは恐竜ではありません。
 大きな口に鋭い歯。見た目はまるで恐竜のようですが、モササウルスは恐竜ではありません。
 現在の爬虫類は、「ヘビ・トカゲ」「ワニ」「カメ」「ムカシトカゲ」という大きく4つのグループに区分されています。
 モササウルスはこの中で、ヘビ・トカゲの仲間であると考えられています。
 ヘビ・トカゲと恐竜は異なったグループなので、モササウルスは恐竜ではありません。
 現在の爬虫類の中では、ワニが恐竜に最も近いと考えられています。
 モササウルス類がヘビとトカゲのどちらに近いのかは、まだ結論が出ていません。
 頭の骨の特徴がオオトカゲに似ていることから、古くからトカゲに近いと考えられてきました。しかし最近では、あご関節の特徴などから、ヘビに近いとする考えもあります。
 恐竜ではなくても、当時の海の「暴れ者」であったことは間違いないようです。

モササウルス類復元模型(穂別博物館)
          
          
          
         
        
          2011年4月30日
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           クビナガリュウは恐竜ではありません。
 「恐竜」とは、分類学上の正式な用語であり、爬虫類のうちの特定のグループのみを指す言葉です。
 クビナガリュウはこのグループに含まれないため、恐竜ではありません。
 クビナガリュウを恐竜と呼ぶのは、ヘビのことをワニと呼ぶのと同じようなことです。
 同じ理由から、モササウルスや魚竜、ウミガメ、翼竜なども恐竜ではありません。
 恐竜は中生代を通じて陸上で繁栄した爬虫類ですが、当時の陸上の爬虫類全てが恐竜ではありません。
 クビナガリュウ、魚竜、モササウルス、ウミガメなどは、「海棲(海生)爬虫類」と呼ばれることがあります。
 海棲爬虫類とは、「海に棲息(生息)していた爬虫類」という意味です。この中には祖先の異なるさまざまなグループが含まれていて、分類学上の正式なグループではありません。
 また、同じように「海竜」という言葉が使われることもありますが、これも正式な用語ではありません。
 「恐竜」という言葉は良く知られているために色々な場面で使われることがありますが、正しい使い方であるのか注意して頂ければと思います。

ホベツアラキリュウ全身復元骨格(穂別博物館)
          
          
          
         
        
          2011年4月28日
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